
人の怒鳴り声が苦手、大声や勢いがある声も同じように苦手な人は多いです。
身体が自然に反応して、動悸や息苦しさになり
急に聞こえてくるのですから、瞬間的に驚きますし、緊張もしてしまいます。
なんとか、対応しようとしても怒鳴り声が聞こえてくるたび同じようになってしまい苦労されているのではないでしょうか?
ご相談内容
怒鳴り声や、大声を聞くと身がすくむような強い緊張感に覆われてしまう。
身体が反応して動悸と息苦しさを感じる・・・
このまま息が吸えないのではないかというぐらい、呼吸が苦しくなる。
身体が、動けないような感覚になり
頭の中は何も考えられなくなり止まってしまう。
いい加減この反応をしないようにと思うけれど、毎回スイッチが入ったように
同じ反応してしまう。
原因は解っている・・・
父親の怒鳴り声を聞いているかのようになってしまうから・・・
父親はちょっとでも気にくわないことがあれば、すぐ怒鳴る人だった。
そのせいで夫婦ケンカも絶えなかった。
すぐ、母親にも暴力し殴ったり蹴っ飛ばしたりする様子を小さな頃から見ていた。
かっとなり、物を蹴ったり、物を壊したり、気にくわない相手には、自分の兄弟でも容赦しないと
電話をかけケンカをしていた。
激しい気性だった。
気にくわないと「オレを馬鹿にしているのか!」と言いながらムキになって怒鳴り散らし
手が付けられないぐらい怒鳴る。
わめく。
家の中の物を壊して外へ出て行きギャンブルを・・・の繰り返し。
そんな父親だから、だれも親しい人もいない。
一通り、機嫌が収まると小さくうずくまる父親の姿があった。
文字通りしょぼんとしている姿を何度も見かけた。
どこか淋しげで、どこか辛そうで・・・そんな姿を子どもの頃から何度も見かけていた。
子どもの私でも可愛そうとな姿に見えた。
なぜか、大人の父親を可愛そうと感じた。
だから、とても父親に気を使った。
母も私が何かするたびに、お父さんの機嫌悪くなるから止めてと言い
自分の家の中に居るのに、とても気を使ってビクビク過す毎日。
これをすれば、父親の機嫌が悪くなるかなぁ?
怒るのではないか?怒鳴るのではないか?大声で又暴れるのではないか?と
自分の家に居るのがとても辛かった。
そんな毎日を過していたけれど、就職して一人暮らしを始めたのに
大人の男性の大声や怒鳴り声、威勢のある声を聞くたび、身が縮む思いをする。
身体が勝手に反応してしまう。
まるで、スイッチが入ったみたいに小さい頃に戻ってしまったように、何も出来ない自分がいる。
茫然として、動けないでいる。
心臓の音が自分でも解るぐらいに緊張している自分がいる。
もう怒鳴り声にいちいち反応したくない・・・
どうしたら、反応しなくなるのだろう。
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子どもの頃に舞い戻ってしまい無抵抗になってしまうのは同じ体験を繰り返すことになり
よけいに辛くなってきます。
怒鳴り声に反応しないように気を付けていても同じ反応してしまい
安心出来ない、思うように過ごせないでいるとストレスは溜まってしまいますよね。
なぜ、同じ反応してしまうのか?
それは、記憶と身体の反応(反射)が関係してきます。
怒鳴り声や大声に反応してしまうのはなぜ?

どんなに気を付けていても、敏感に反応をコントロールするのは大変ですよね。
気を使いながら、空気を読んでいても、やっぱり反応してしまう・・・それは、
怒鳴り声に気を付けていてもカラダが勝手に危険信号を受け取ってしまうからです。
怒鳴り声、壊れる音、騒音、大きな音は誰もビックリします。
雷の音や建物が崩れる音なや、嫌いな音は誰もがいきなり聞こえてくると
その音に反応してしまいますが
普段から、物音に敏感にビクビクしていると通常状態が怖さを感じている。
恐ろしさに寒気を感じているような感覚になります。
つまり、いつも恐怖感を持ちながら過していることになります。
そんな感覚を持ちながら、更に恐怖を感じると凍り付き反応(フリーズ状態)を起こします。
生物は、あまりの危険を察すると、身体を動かすよりも先に生存本能が優先され
動かない方が安全を守れると判断して身体を固まった状態にします。
小規模で身体の機能を動かすようにします。(呼吸や身体を動かないように、死んだふり状態)
〔背側迷走神経系統の働き〕
これは、意識で動かすのではなく、身体からの身体的反射になります。
よくあるのが、災害で危険な場合、逃げなければ危ないのに足がすくんで動けない。
腰が抜けて動けない状態です。
普段から怒らせないように怒鳴らせないように、気を使いビクビクして
過した長い経験がある方は、その状態に慣れて通常が神経張り巡らせている場合が多いのです。
安心した経験が少ないと、通常が神経張って、様子を伺う状態になります。
いつ怒鳴られても身を守れる態勢に、意志ではなくカラダが自然に準備している状態になります。
それは自分の身を、意識しなくても、カラダがいつでも守ってくれている状態です。
怒鳴り声が危険と察知して、危険だから動かないように神経系が働いてしまうのです。
怒鳴り声や大声に反応しないようにするよりも、安心感を手に入れる

こんなことを考えた経験ありませんか?
お父さんが感情的にならず、大声出さないで穏やかだったらどんなに良かったか・・・
いつもお父さんの怒鳴り散らす声に脅えないで済んだら、どんなに良かったことか・・・
家の中で気を使わないでいたら、どんなに良かったことか・・・
家の中が安心出来たらどんなに良かったか・・・
いつも家族みんなが安心していたら・・・
家の中でホッと出来たら・・・いいのに。
お父さん怒鳴るのやめて欲しい。
直ぐ怒らないで欲しい。
感情的に怒鳴るのやめて欲しい。
でも伝えても聞き入れてくれない・・・。
そんなふうに想い一人暮らしを始めたのに、
今度はお父さんじゃないのに、反応してしまうのは辛いですよね。
お父さんに、本当なら「やめて!」と言いたかったけれど、
お母さんに暴力ふるうので、ぐっとガマンされていたのだと思います。
お母さんが、「そんなに感情的にならなくても」、「もっと穏やかに」と
何度も言っても聞き入れてくれない、お父さんだから諦めた気持ちにもなると思います。
やめて欲しいとどんなに願っても
やめてくれなかった経験が多いと仕方がないという気持ちで耐えてしまいます。
夫婦ケンカを何度も見て、感情的に怒鳴る二人を見ていたなら、止められない
ただ、ガマンして、その場所にいるしかなかった。
怒鳴り合う声を、見ているしかなかった経験が多いと怒鳴る声に嫌悪を感じていると思います。
お父さんの感情的な怒鳴り声をやめさせる事が出来なかったのだと思います。
感情的な場面を止めさせるのにはコツがあります。
感情的に怒っている人に、同じように怒って対抗しようとしても
火に油を注ぐようにエスカレートしていきます。
なぜならば
怒鳴り散らす、ヒステリックになる人は
自分の心の気分を持ち続けたくないがために、外へ向けて発散します。
自分の気持ちの持ちようをコントロール出来ないための行為になります。
人に向けて怒りをぶつけて発散するのは、自分の気持ちの面倒を見てくれという感じに発散します。
(怒っている本人は怒りで解っていないケースが多い)
なので、怒っている最中、怒って「やめて!」と言い対抗しようとすれば
それは、ちょうど良く自分の面倒を見てくれる人が出来たことになり、お父さんは怒りを発散しやすくなります。
そして、発散しきった後、本人は後悔します・・・また、こんなふうになってしまったと。
(後悔しない人も居ます)
怒鳴りを怒りでやめさせるのではなく、断るようにストップ出来る様になると安心感は自分で作れるようになります。
怒るかなぁ?と心配せず不安にならず、怖がらずに平常心でサラッと止められると
諦めていた、怒鳴る声にびくつかず、怖さが少し少しと減って
自分自身の心の中に安心感があるというのを確認していく形になります。
そのために、「お父さん可愛そう」と思う気持ちに決別する事が大事になります。
怒鳴る相手なのに、可愛そうと感じてしまう前に自分の心も大切

怒鳴る相手なのに、父親だからガマンした・・・
しょぼんとしている姿を見て、辛そうな姿を見て何も言えなくなってしまう経験があると
ガマンして、耐え続けてしまいます。
「かわいそう」と思うと、どうしても庇う気持ちが生じてしまいます。
本当にお父さんは可愛そうでしょうか?
子どもながらに感じたお父さんの姿ですが、
その前に怒鳴って暴れてお母さんを叩いて怒りを発散させていた事もあります。
誰が一番可愛そうでしょうか?
本当に可愛そうなのは誰でしょうか?
大人になってまで、ビクビクする気持ちを持ち続け、辛い気分になりながら
安心することも難しい、人に気を使い怒鳴る声に反応してしまうようになってしまった・・・
そんな気持ちをそのままにしないで下さい。
辛かったと思います。
大変だったのではないでしょうか。
お父さんを可愛そうと思うよりも、自分の心を先に大事にして下さいね。
そして、「怒鳴り声、私は嫌なんだ」という気持ちを持って下さい。
嫌なんですよね。
嫌な物は嫌と感じていいのです。
感じるのは自由です。
外へ出さなければ自分の内側で感じるのは自由なんです。
怒鳴るのを否定すると、お父さんも否定してしまうのではないか?と思うかもしれませんが
この怒鳴る嫌なんだという事と、お父さんを否定することは同じではなく別々な物になります。
一色単にすると、怒鳴る行為を許してしまうことになります。
怒鳴る行為を許すと、お父さんの癖を受け継ぐようになってしまいます。
怒鳴る行為とお父さんを切り離すことによって、「怒鳴られるのは嫌なんだよな」という気分に
なれます。
それが、「やめて」と断るようになれる初めの一歩になります。
そして、お父さんはお父さん、私は私と気持ちを切り離せるようになると、
自身の気持ちですから、自分で心の面倒を見ることが出来て、張り詰めた緊張感から来る
怒鳴り声の反応は少なくなっていきます。
そして、断り方には相手の性格によって、簡単に断れる言葉や動作があります。
ジェスチャーを使って止めることも可能です。
これは人それぞれの性格によって異なります。
サラッと断れるように、こちらでは相手の性格を分析して、お伝えしています。
お気軽にご相談下さい。